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Yes,my lord ~エピローグ~

Posted by よしきち on 02.2014 暴君妄想文   0 comments   0 trackback
急にT京に行くことになって土日で行ってたのですが
日曜wasaさんに「今月(6月)は明日までだよ」と言われて

ちょっと言ってる意味がわからない

こんな顔になりましたよしきちです。
やべえ。今月(6月)中に連載終わらせるとか言ってたのに。

そして予想通り間に合いませんでした最終話。
仕方ないから付き合ってやろうという漢気溢れる方は続きからどうぞ。




ソウイチ様の手を握って、ベッドに凭れるようにして
いつのまにか、座ったまま寝てしまっていたようだ。

「テツヒロ様!?」
朝になり、彼を起こしに来たメイドの驚きの声で、俺は目を覚ました。
目が覚めるなり、しっかり握られていた指をそっと解いて。
「ちょっとごめん!後で説明するからソウイチ様を見てて!」
メイドの引きとめる声を背中に聞きながら部屋を飛び出ると、
ソウジン様の部屋の前に行き、ノックをして返事を待つ。

「はい?どうぞ」
「失礼します」
ドアを開けて中に入ると、深々と頭を下げた。
「申し訳ありませんでした」
「テツ君…?帰ってきてくれたの…?」
びっくりした顔のソウジン様が、俺に近寄ったかと思うと
ぎゅっと抱きしめられた。
「良かった…。心配してたんだよ?」

本当に心から心配してくれていたのだろう。
理由があったとは言え、こんなに俺を大事に思ってくれている人を
裏切るような形で出て行ったことに胸が痛んだ。
「はい…。勝手をしておきながらすみません…」
もう一度謝罪すると、背中に回っていた腕が解かれ、肩を掴まれる。

「いいよそんなこと。それより早くソウくんに…」
「ソウイチ様にはもうお会いしました」
「そっか…。ソウくん…喜んでたでしょう?」
「…はい。そのことについてお話が…」





目を覚ましたら、捕まえていたはずのテツヒロの姿が無くて飛び起きた。
「テツヒロ…!?テツヒロは…!?」
「ソウイチ様、落ち着いて…」
テツヒロの代わりにベッドの傍に居たのは若いメイドだった。
その事実に、今までのことは夢だったのではないかとうろたえる。
「テツヒロ…は…」
本当に、夢だったらどうしよう。
あれが夢だったらもう立ち直れない。

そんな気持ちが表情に出てしまったのか、メイドが慌てて
俺の手を握り、気持ちを落ち着かせようとする。
「大丈夫です。いらっしゃいます」
「本当か?どこに…一体どこに」
「今お屋敷中の人間に頭を下げて回ってますよ。私はその間、
ソウイチ様のことを頼まれてここに居ます」
「…そうか」
気が向けて、足元がふらついたのを机に手を突いて堪えて。
もう大丈夫だからと断ったら、メイドは何か飲み物をお持ちしますと
お辞儀をして部屋を出て行った。

夢じゃなくて良かった。
じわりと涙が浮かんだけれど、すぐにまた人が戻ってくるはずだから
ごしごしと目を擦って。
ふと目に入ったのは、昨夜見ていた、二人で撮った写真。
裏返しのままのそれに、どこか違和感がして拾い上げると。
一度破いたはずの写真なのに、修繕した痕がなくなっていた。





お屋敷中の人に一通りの謝罪が済み、やっと一息つけたので、
部屋で大人しく寝ているはずのソウイチ様の元に戻る。
そっと部屋に入り、枕元に立つとパチリと目が開いた。
「…遅い」
「すみません」
むくりと起き上がると、じっと上目遣い。そして両手をこちらに向けて広げてきた。
いじらしいその行為に思わず力いっぱい抱きしめたら、くうっとお腹が鳴る。
つい笑うと、きゅっと背中の肉を摘ままれて、「痛っ」と声が出た。
「…腹が空いた」
「少し待っててくださいね。食事を用意してきますから」



「さあソウイチ様。召し上がってください」
「…なんだよこれ」
「リゾットです。食が細くなっていたようなので…」
「そうじゃなくて…この状況だよ!」
「いいじゃないですか。甘やかしたいんです」
ベッドの上で起き上がったソウイチ様の隣に腰掛けて、
スプーン片手ににっこり微笑む。

俺の方をちら、と見たかと思えばすぐに目は逸らされた。
真っ赤な顔をして、口はむすっと閉じられている。
さすがにこうやって人に物を食べさせて貰うのは、気恥ずかしいのだろう。
それでも譲らず、リゾットを掬ったスプーンを口元に運べば
おずおずとだが口が開き、ぱくりとそれを食べた。

もぐもぐ咀嚼して、飲み込んだところを見計らい、また同じように。
じとっと見られたけど、何度か繰り返したら諦めたのか、
大人しく食事をしてくれるようになった。
「美味しいですか?」
「…うまい」
「良かった。作り方、シェフに教わったんですよ」
「これお前が作ったのか!?」
目を丸くして、驚いた顔。
シェフにお願いして教えてもらった甲斐があった。

「はい。頑張りました」
「なんでわざわざ…」
「いいじゃないですか。俺が作ったものを食べて欲しかったんです。
少しずつでいいんで、ちゃんと食べてくださいね」

「……うん」
頷いて、俺と目が合えば、照れくさそうに笑う。
はにかんだその仕草に、堪らなくなって声を荒げた。
「っあ~!!もう…!!」
「な、なんだよ…」

「可愛いんですよ!!」
「…はあ?」
呆れたのか、さっきまでの笑みは消え、眉が寄る。でもそんな表情も
彼がすれば可愛くて堪らない。
「今まで我慢してたんですからね!あなたのことが可愛くって可愛くって…。
思わず抱きしめたくなるの、ずっとずっと堪えてたんですから!」
自分でも何を言ってるんだろうとは思ったけど、つい口が滑って言ってしまった。

それに対し。はあ、と溜息が漏れ聞こえ、唇を尖らせて。
「…我慢なんかしなきゃ良かったのに…」
拗ねたような表情で呟いたのを見て、俺の方も拗ねたくなった。
「本当ですよ。俺の悶々とした日々を返してください…」
「…バカ」
俺だって、と小さな声で言うと、目に涙が滲む。
もう泣かせたくなくって、手にしていたリゾットとスプーンを
放り出すと、また抱きしめて額と額を突き合わせた。

「これからは素直になりますよ。あなたを泣かせるくらいなら
鬱陶しいと思われたっていいから自分に正直でいます」
言ったらまた「バカ」と呟かれたけど、今度は幾分か声が柔らかい。

「……このこと、親父に…ちゃんと言わないとな」
「ああ、それならもう言いましたよ」
「はあ!?」
よっぽど驚いたのか、俺の肩を押し返して茫然とする。
浮かび上がっていた涙の粒も引っ込んでしまったようだ。

「ソウイチ様が眠ってる間に。全部言いました」
「なんで!」
「いずれは言わないといけませんし。ダメでした?」
「……親父、怒ってたか?」
「ん~…びっくりしてました」
「なんて…なんて言ってた?」
「二人が幸せならそれが一番良い。僕は君たちの意見を尊重する、って」
そこまで聞いた時点で、顔どころか耳まで真っ赤。
それを見られまいとしてか、肩に顔が埋められる。

「…気恥ずかしい」
「え?なんですか?」
「どんな顔してりゃいいんだ…」
「普通でいいと思いますけど」
気にしない気にしない!そう言って再び抱きしめようとしたら、
ぐいっと頭を掴まれ、制された。

「…それと」
「なんです?まだなにかあります?」
「……写真、見たんだろ」
「…見ちゃいました」
「なんで…入れ替えたんだよ…。お前の持ってた写真と…」
なんだか言い辛そうなのは、感情をぶつけた痕を俺に見られたからだろうか。

一度は破いて。それでも捨てられなくて、貼り合わせて直して。
堪え切れずに涙を零して。
想いを伝えあった今も、その時の彼の心境を考えると胸が痛む。

「入れ替えたあの写真…肌身離さず持ってました。
これだけは一生持っていようって」
「持って…たのか?」
「ええ。家族で居る資格はないと思ったから、皆さんと撮った写真は置いていきましたけど
二人で撮った写真だけは置いていきたくなかった。持っていたかった」
「だったらなんで…」

「だってもう離れることはありませんから。俺には必要なくなったんです。
ですから、代わりに持っていてください」
「…俺の持ってた方の写真は?」
「もうあなたを二度と泣かせたりしないように。戒めとして持たせてください」
「わかった…」
「これからは、ずっと一緒に居ます」
「その約束、二度と違えるなよ」

両手が、俺の頬に添えられて、唇と唇が触れた。
「…誓いのキスだ」
そう言って抱きしめてくるからこちらも負けじと抱きしめ返して。
「Yes, my lord.」
あなただけに忠誠を誓う。


…去年の9月末から書き始めて…7月とか…。
こんないろんな意味で長期連載になるとは夢にも思ってませんでした。
長らくのお付き合いありがとうございます。

連載はこれでひと段落ですが、番外編をぽつぽつ書きますので、
懲りずに付き合って頂けたら幸いです。
それではここまでお付き合い本当にありがとうございました<(_ _)>
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プロフィール

よしきち

Author:よしきち
『恋する暴君』狂いの管理人。

特に宗一兄さん萌えが末期です。
最近変態が加速してきて
人として色々とアウトです。

兄さんが好き過ぎてヤバい。
二次元逝きたい。

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