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The large dog nuzzled his chin. 前編

Posted by よしきち on 05.2014 暴君妄想文   0 comments   0 trackback
連載が一区切りついて、ふうやれやれと思ってたらすぐに森誕で

笑って誤魔化す作戦

こんな気持ちでしたよしきちです。

森永君ハピバ!
日中出掛けてたので友だちには「ケーキが…とてもケーキが食べたいんだ…」
とか適当なことを言って内心こっそり祝いつつケーキ食べました。

美味しゅうございました。


で、バースデイ作文書いてたら思いのほか長くなったので途中までupします。
お付き合い頂ける方は続きからどうぞ。



「センパイっ♪」
森永のやけに浮かれた声色に、宗一の眉間が寄る。
ちら、と顔を見れば、何かをねだる時の子犬みたいな目。
こんな顔をしている時の森永の要求は、いつだって碌なもんじゃない。
だから目線を逸らして、わざと返事はしない。
しかし、森永は。
「もう。先輩ってば~」
あからさまに無視を決め込んだのをものともせず、
ソファに腰掛けた宗一の隣に座ると、思い切り顔を覗き込んだ。
「…なんだよ」
「無視しないでくださいよう」

「おまえがそーゆー顔の時は大体なんかあるんだよ」
「そんな人聞きの悪い」
「じゃあ、なんだよ」
「もうすぐ俺誕生日なんですよね」
「……やっぱり」
にっこり笑う顔を見て、宗一が「あ~あ」とでも言いたげに溜息を吐く。

「なんでそんなリアクション~」
「どーせなんか変なこと要求してくるつもりだろ。そうはいかねえ」
「そんなことないですって。ちょっとした、ささやか~なお願いをですね…」
「……言ってみろ」
嫌な予感しかしないが、一応聞いてみる。
すると、待ってましたと言わんばかりの笑顔になった。

「誕生日の間、俺のこと甘やかしてください」
「……は?」
何を言ってるんだこいつは。いい年して何を。
それがありありと顔に出ていたのか、森永が慌ててお願いの補足をする。
「甘やかすって言うか、いつもよりも構って欲しいって言うか。
先輩が恥ずかしがりなのは知ってますけど、たまにはいいじゃないですか~。ね?ね?」
「うぜえ…」
「お願いします~」

両手で拝むようにしてお願いしてくるのが鬱陶しくなって。
「あ~鬱陶しい。風呂入ってくる」
「ああ~っ」
話の途中で切り上げて、風呂に入ってやった。


こんなやりとりをしたのが先月の終わり。
そして今日は土曜日の朝。森永の誕生日である。
森永に起こされることなく目が覚めた宗一は、カレンダーを見てそれを思い出していた。

そういやこんなこと言ってたっけな。
しかしどうしたものか…。
宗一が悩んでいるのはこのお願いを聞くべきか否か。
なかったことにして、いつも通り過ごすのが一番望ましいが、
もし森永が拗ねたら面倒なことになるのは目に浮かぶし、
あまり冷たくすると逆ギレのように昼間からベッドに引きずり込まれる可能性だってある。
…それは避けたい。
甘やかしたら…いいんだろ。仕方ねえ。
一日の辛抱だ。今日だけだからな、と自分に言い聞かせて部屋を出た。


「あ、おはようございます先輩」
「はよ…」
「朝ごはんですけど」
「…俺がする」
「え…?どうしたんですか?」
宗一の申し出に、森永の目がぱちくりと瞬く。

「甘やかせって言ったじゃねえか。誕生日なんだろてめー」
「覚えててくれたんですか?」
「悪いかよ」
「いえ!嬉しいです。じゃあ先輩コーヒー淹れて、パン焼いてくれます?
もうこっちは卵焼くだけなんで」
「…わかった。先に洗面所行ってからな」

顔を洗い、歯を磨いてリビングに戻ったら、
既に皿の上にはベーコンとスクランブルエッグ。
森永はレタスを水洗いして、サラダを作っているところだった。
「コーヒー、ホットでいいか?」
「はい。牛乳もお願いします」

すっかり準備が整い、向かい合って朝食を取る。
もくもくと食べていたら、ちらちら、森永がこちらを見てくるのが気になって、
じっと見返してやったら「バレた」と言わんばかりの顔をした。
「なにジロジロ見てんだ」
「あ~んはしてくれないのかなあと思って…」
「なんで…」
予想の斜め上をいく返答に、宗一はあからさまに嫌そうな顔。

「して欲しいなあ…」
「いやだよ」
「たんじょうび…」
ぼそりと呟いて、じと目でこちらを見ている。
面倒になって、森永の方のベーコンを箸で掴むと、食べやすい位置に突きだした。
「…ほらよ」
ぱくり、と口に含み、蕩けそうな顔。
「しあわせ…」
「ああそうかよ…もうしねーからな」

残念~と言いつつも、これ以上は怒るだろうと判断し、話題を他のものに変える。
「今日も学校行くんですよね?」
「おう。そんなには掛からねえと思うけど…」
「じゃあお昼は外で食べませんか?」
「いいぞそれくらい」
朝食の途中だが、頭は昼食のことを考える。
先輩と外食♪久しぶりのことなので少し浮かれ気味だ。

「やった。なにがいいかな~」
「あ。なんでもいいけどケーキは食うなよ」
「え?はい…」
宗一に言われて疑問符を頭に浮かべたけれど、なんとなく話は流れたので
理由は結局聞かず終いだった。



実験と言っても途中経過を観察し、新しく反応液を垂らして変化を見たら
後はまたしばらく置いておくだけだから、そんなに時間はかからなかった。
昼前には片づいたので戸締りをして学校を出、駅に向かう。
森永が中華が食べたいと言ったので、学校からは少し離れているが
二人が知っている美味い店に行くことにした。

二駅電車に乗り、駅から少し歩いたところにある料理店は
土曜の昼時ということもあって混んではいたが、そんなに待たずに中に入れた。
店員にメニューを手渡され、机の上に広げて、二人して覗き込む。
「なににしようかな?」
「酢豚食いたい」
「いいですね。あ、エビチリも!」
「小籠包もいいな」
「それとあと…ご飯ものも欲しいな…。高菜チャーハンでいいですか?」
「おう。そんなもんでいいか…」

宗一が店員を呼び、それに応えた店員が伝票を持って近づいてくる。
「ビール…」
「え?昼から飲むのか?」
店員に少し待って貰い、ひそひそ話。
「少しくらい飲みません?今日は休みですし…」
「…飲む」


結局昼からビールを飲みつつ食べた中華は、二人に
かなりの満足感を与え、良い気分で店を出た。
駅に戻り電車に乗ろうとすると、宗一が違う駅で降りるから、と
言いだしたもんだから、いつもの駅より更に三つ先の駅で降りる。

こっちだ、と言われるままついて行くと、たどり着いたのはケーキ屋の前。
「ちょっと待ってろ」
そう言われて賑わうショーケースの前から離れた場所で、
店員と何か話している宗一の背中を見つめる。
数分もしないうちに戻ってきた宗一から手渡されたのは、
可愛らしい箱に入った、誕生日ケーキだった。

「これ。松田さんとかなこから。予約してくれてたらしい」
「わ~。誕生日ケーキなんてすごい…久しぶりです…」
「小さいホールケーキだけど、俺はほとんど食わねえし
このくらいの方がいいだろうって」
「帰ったらお礼の電話しよっと」

ケーキ屋を出ると、また駅に向かって歩き出す。
「そーだ。晩飯はどうする?晩もどっか行くか?」
「お昼外食したし、晩御飯は一緒に作りましょうよ」
「一緒に?」
森永の提案に、きょとんとした顔。
「コロッケとかどうですか?揚げたては美味しいと思いますよ~」
「お前がそれでいいんならいーけど」
「じゃあ帰りに買い物して帰りましょうね。あ、でもケーキ」
「保冷剤入れてもらったから多少大丈夫だろ」

最寄駅で降りて、スーパーに着くと、宗一が籠を持ち、
森永のやや後ろをついて歩く。
いつもと違い、前を歩かないのは、森永が二人の食卓を切り盛りしているからだ。
今家にある食材を思い出しつつ、買い物の算段をする。
「ジャガイモと、合挽肉と…玉ねぎは買い置きがあったな。調味料もあるからいいか」
「他にはなんか買っておくもんねーのか」
「卵と牛乳は買い足しておきたいし…折角先輩が一緒だから色々…」
「…ほどほどにな」

買い物を終え、スーパーを出て、並んで帰る道途中。
「あ~失敗した!」
森永が急に言いだしたもんだから、少しびっくりした。
「買い忘れか?」
「先輩と手をつなぐチャンスだったのに!ケーキがあるから…両手塞がってる…」

真面目に聞いた自分がバカだった。
いつもに増して森永が浮かれていることを失念していた。
「…あのな…。しねえよバカ」
「え?してくれないんですか?」
冗談か本気かわからない声色で言ってきたのに対し、宗一が小声で怒鳴る。
「そんなことできるか!人前で!」
「人前じゃなかったら良いんだ~♪」
「そ、そうは言ってねえだろ!」

「帰ったら手つなぎましょうね」
「調子に乗るな!」
怒ってすたすたと速足になってしまった宗一を追いかける形になり、
まるで競争でもしているかのように速足で家に帰るはめになった。


家に着くまでになんとか宗一を宥めることが出来、胸を撫で下ろして。
買ってきた食材を冷蔵庫に入れてしまうと干してあった洗濯物を取り込む。
手伝う、というから畳むのは任せて、シャツにアイロンを掛けた。
それが終わったら軽く掃除機を掛けて、床も拭いて。
家事がひと段落ついたところで宗一がコーヒーを淹れた。
「ケーキどうする?食うか?」
「晩御飯の後にしようかなと」

ソファに並んで座り、コーヒーを飲みながら一息。
「えへへ~」
「なんだよ」
「いいですねえ、誕生日って」
「普段とさほど変わりねえと思うけど」
「そんな!先輩が隣に居てくれるだけで嬉しいんですよ」
大げさな、とは思うが森永は宗一が言うところの「へらへらした顔」をして
こっちを見ている。
「………」
「なんですかその顔!」
「別に」
悪くはないか、と心の中で思い、コーヒーをぐいっと飲む。

「……先輩、ちょっとコーヒー置いて貰えます?」
「は?なんで」
申し出に、疑問を持ちつつもテーブルにカップを置いて、森永の動向を伺う。
「よいしょっと」
「………なにしてんだよ」
「念願叶った~」
宗一の膝に寝転がり、上目づかいに見上げると怒るのもバカらしくなるくらい
嬉しそうな笑顔。今日くらい、大目に見るか…。
「…気が済んだら退けよ」
「はい。気が済んだら」


夕方。

いつもより少し早めに夕飯の支度を始める。
「ジャガイモの皮、ピーラーで剥いてもらえます?」
「んー」
ピーラー片手にジャガイモを持つ宗一の姿は、見慣れないので
可愛らしいのと同時に危なっかしくもある。
「手、切らないでくださいよ」
「わかってる」

慣れない作業のせいか非常にゆっくりなペースで、
全てのジャガイモを剥き終わる頃には他の具材の微塵切りが終わって
フライパンにそれらを落としたところだった。
タイミング的には丁度いい。

「フライパンの中、焦げ付かないように掻き混ぜててください」
宗一にフライパンを任せ、ジャガイモを適当な大きさに切ったら
鍋の中に放り込み茹でていく。
途中でフライパンにナツメグを振ったり、サラダ用のアボカドを切って
変色を防ぐため切ったトマトと一緒にして冷蔵庫へ。

しばらくしたらフライパンの中の具材はいい感じに炒められて、
そろそろ火を止めても良さそうだ。
「先輩少し休憩しててください」
「んじゃそうさせてもらう」

フライパンの火を消して、宗一はソファの方に。
それを森永は幸せ一杯という顔で見つつ、
茹であがったジャガイモの水分を飛ばしたら荒く潰して。
宗一が炒めた具材と混ぜて、冷めるまで少し放置。
その間に卵スープを作った。

コロッケの種が手で触れそうな頃合いになったのを見計らい、
宗一を呼ぶと二人でコロッケを形作る。
「適当な大きさを取って、掌で転がして…」
「…こんな感じか?」
「そんな感じです。で、俵型に出来ます?」
「…なんか…上手くいかん」
「大丈夫ですよ。それをバットの上に並べて、それの繰り返しです」

成形が終わり、衣も付け終われば後は揚げるだけ。
「先にお風呂入っちゃっていいですか?先輩が入ってる間にコロッケ、揚げますから」
「おー」

シャワーを浴びてさっぱりして出てきたら、宗一と交代して、
卵スープを温めつつ、その隣では油を温める。
油の様子をちらちら見ながら作っておいたアボカドとスモークサーモンのサラダと
作り置きのきんぴらごぼうを出して、箸とグラス。
ビールは直前まで冷やしておこう。
そのうち卵スープの方が温まったので火を止めて。

そうしている間に宗一が出てきた。
「先輩。そこに出してるもの並べておいてください」
「わかった。ビールもう出すぞ」
「はーい。じゃあ揚げますね~」

良い色に揚がったコロッケを皿に盛りつけたら夕飯は完成だ。

「できました!食べましょう」
いただきます、と手を合わせて、揚げたてのコロッケを齧る。
「先輩と一緒に作ったからより美味しく感じる…」
「バカじゃねーの…。美味いけどよ…」
もうツッコむ気も失せて、聞き流して食事に集中することにした。

すっかり食べ終わった後。
宗一が片づけをしてくれるというのでそれに甘えて、
ソファに座ったままその様子を伺う。
今日の俺たち、まるで新婚さんみたい♪と思うがそれを言ったら
怒られそうなので、思うに留めておいたがどうしても口元が緩む。
両頬を掌で押さえ、宗一が見ていない隙にこの幸せを噛みしめておいた。


宗一が後片付けを終え、しばらくしてからそろそろケーキの気分になってきた。
「ケーキ食べようかな」
「んじゃコーヒー淹れる」
「じゃあお皿とか出しますね。先輩はどれくらい食べます?」
「あんまり…いらない」

箱から取り出したケーキには、付属で数字のロウソク。
「ちゃんとロウソクまで付いてる…」
コーヒーを両手に戻ってきた宗一が森永の手元を覗き込む。
「さすがに何十本もつけないんだな」

切り分ける前にロウソクに火を点けて、吹き消しておきたい。
「先輩のライター貸してください」
「ちょっと待て」
ロウソクをケーキに刺して、受け取ったライターで火を点けて。
いかにも誕生日ケーキといった形貌に思わず感嘆する。
「わ~すごい…嬉しい」
「それだけ喜んだら松田さんとかなこも嬉しいだろーよ」

「写メ!写メ撮ってください!かなこちゃんに送りたいんです」
「携帯貸せ」
「えっと…。先輩ので撮って、送って貰ってもいいですか?」
「?いいけど」
実は森永の携帯には宗一の隠し撮りが何枚も眠っているので
迂闊に触らせるわけにはいかなかったのだが、その辺あまりつっこまれなくて安堵した。

パシャリ。ケーキを手に持った写真を撮り、それを転送して貰ったら。
「ほら、火消せよ」
促されて、一息に吹き消す。
宗一から拍手を貰ったら、じんわりと嬉しさが込み上げてきて
少し泣きそうになった。でもそれを覚られないように。
「切り分けますね」
いつも通り振る舞って、ケーキを切り分けた。

皿に乗せると、フォークで大きく切って口に運ぶ。
「美味しい~」
「そりゃ良かったな」
「生クリームとスポンジ…それにイチゴの酸味と甘さが良い感じで…」
「…俺はイチゴだけでいい……」
宗一は森永の解説が全くわからないと思いつつ、
小さめに切ったケーキをなんとか全部食べきった。


ケーキを食べ終え、コーヒーも飲み終えてすっかり満足したら
残りのケーキは箱の中に片づける。
「美味しかった」
「残りは明日にでも食え」
「そうします」

冷蔵庫にケーキを片づけて、食器も下げて。
なんとなく。
二人ともソファに凭れるよう座り直し、偶然指が触れあうと沈黙が訪れる。
お互いなんとなく自分から手を離すことはしなかったせいで、
指先は触れ合ったまま。

それに耐えられなくなって森永の顔を盗み見たら、
同じことを考えたのか目が合った。
あ、と思った時には唇が塞がれていて。
さっきまで食べていたケーキのせいか、甘い、と感じた。

そのままキスは深くなり、気が付いたら倒れこんで、見下ろされる形。
離れていく唇と唇の間で、ぷつり、唾液の糸が切れる。
「…もう少し、甘えてもいい?」
濡れた瞳で見つめられたら、逆らうことなんてできなくなった。
「するなって言ってもするんだろ。ってか…してえんだろ」
「はい」

手、繋ぎましょうか。
森永の差し出した手に、半ばやけくそ気味に掴まった。


食ってばっかですね!濡場は後篇で。
ここまでお付き合いありがとうございました♪
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プロフィール

よしきち

Author:よしきち
『恋する暴君』狂いの管理人。

特に宗一兄さん萌えが末期です。
最近変態が加速してきて
人として色々とアウトです。

兄さんが好き過ぎてヤバい。
二次元逝きたい。

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