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天女の羽衣②

Posted by よしきち on 18.2015 暴君妄想文   0 comments   0 trackback
何度目かわからないですが親不知が蠢いて右下の歯茎が痛いよしきちです。
抜いたらいいのだろうけど!チキンだしそのうち治まるだろうと思って絶賛放置中。

さてちょこちょこ書いてます連載二話目。
兄さんと森永君がやっと接触します。
お付き合い頂ける方は続きからどうぞ。



ここは天の国。
空にあること以外は地上と大きな違いはありません。
でも少しずつ違うところがあり、それを宗一は面白く思っていました。

「地上に行ったらもっと色々調べられるのにな」
空から人を観察して、ふむふむと研究を重ねる毎日です。
ある時は武士の家を。ある時は町人たちを。
時には山の方で暮らす農民たちを観察しては細かくレポートしていました。
「皆色々と特徴があって面白い。でもやはり実地で詳しく見たいな…」

そんなある日のこと。
ならばこっそりと地上に降りてしまえばいいと思い付きました。
地上の人は天人と違い、争い事や諍いごとをよく起こすので、
地上に行くことには皆あまりいい顔はしません。が宗一にはそんなこと関係ありません。

兄妹たちには適当なウソを吐き、羽衣を使ってふわふわと飛び、
地上に研究に行くことにしました。

自分の衣服では目立ってしまうので、干してあったものをこっそりと借りて。
おかげで細かなところまで地上の生活を観察でき、とても満足です。
色々と動き回って汗をかいたので借りていた衣はまたこっそりと洗濯物の中に放り込み
自分は山の中のひっそりとした湖で汗を流すことにしました。

大きな湖の水は、冷たすぎず、気持ちの良い水温です。
上機嫌で水浴びし、気が済んだところで水を切り、着替えると天の国に帰っていきました。
その一部始終を森永に見られていたとは、宗一は気が付きもしませんでした。




一方恋煩い中の森永。
朝早く起きて畑仕事に精を出し、早めに湖に向かうと、物陰で張り込む毎日です。
いつ来るか、また来るかわからない相手ですが恋した男の執念。
毎日毎日頑張って張り込みを続けて二週間目。

その日も朝から畑仕事を片付け、いつもより早めに終わったので川で魚を釣っていたら
いつの間にか時間が経っていました。
これはいけない!と土の付いた鍬と鎌を持ち、湖に急ぎます。
「遅くなちゃった…!もし早めにきて帰っちゃってたらどうしよう…!」
息を荒くさせながら湖に急ぎ、いつもそうしているように、物音を立てず
そっと近づきます。

かなり近くまできたところで、ふぁさ、と何かに触れました。
「ん?」
ぐい、と引き寄せたそれはあの七色に輝く美しい布でした。
「ってことは!」
心の中で叫びもう少し進んで湖を覗くと。
あの日見た、一目惚れした相手が居るではありませんか。
機嫌良さげに水浴びをしています。

「わ…!やった!嬉しい!」
飛び上るほど嬉しいのですが、ここはぐっと我慢。
しかし、これからどうしたものか。と考えます。

そして、気が付けば羽衣と、着ていたであろう衣服を掴んでその場を離れていました。

自分がしていることは良くないことだなんてわかっています。
でもどうしても、帰らないで欲しいのです。
家に急いで帰って、羽衣と衣服を葛籠に詰めて。
奥に追いやるようにして隠すと、少し時間を置いてからまた湖に向かいました。

先程と同様に、物音を立てずこっそり近づくと。
あの人が、薄い襦袢一枚でおろおろしています。
その姿を見て胸がチクリと痛みましたが気が付かないふりをして。
念には念を入れて、羽衣と衣服が置いてあったところとは
違う方向から土の付いたままの鍬と鎌を持ち、草陰から出ていきました。

素知らぬ顔で、鍬と鎌を洗おうという素振りで湖の淵にしゃがんだところで
人が居ることに気が付いたふりをします。

困り果てていた宗一は、森永を見つけ話しかけるかどうか迷ったのですが
このままこうしていても事態は好転しないであろうと思い、とことこと近寄ってきました。

「なあ、あんた」
「はい。なんですか」
「えっと…その…」
天から来たとは言いにくいのか、言葉を探して口を小さく開閉します。
森永は助け舟を出しました。

「…変わった襦袢きてますね。というか着物はどうしたんです?」
「そ、そうだ着物を探してるんだが知らないか?」
「そう言われましても…。もしかしてその辺に置いていたとか?」
「おう。着物を脱いで近くに置いて水浴びをして…
あがってきたら襦袢以外なかったんだ」
しょんぼり、という表現がぴったりな様子に、森永の胸はまたしても
痛みましたが、歯を食いしばってそれを無視しました。

「もしかしたらですが、盗まれたかもしれませんね」
「そんな…」
「どうしたんですか?そんなに高価なものだったとか」
「高いものではないんだけど…」
言いにくそうな素振りを見せるもんだから、また助け舟を出したくなりますが
そんなことをしては、バレてしまいます。
なので何も知らないフリをして、こちらから切り出します。

「着物を無くしたのは残念ですが、こうなったら仕方ないですし
諦めて帰ってはいかがです。襦袢のままでは帰り辛いかもしれませんから
俺の着物を貸してもいいですよ」
「うん…でも…」
「どうしました?」
「…信じてもらえるかわからないけど、俺は天から来たんだ」
ついにそう口にしたので、森永は驚いたとばかりに目をパチクリさせると
宗一は続けて言いました。
「羽衣も一緒に盗られたみたいで、これじゃあ天に帰れない…」

「俄かには信じがたいですが…」
「本当だ」
「だとしたら…これからどうするんです?」
「…誰にも知らせずに来たから見つけてもらえるかもわからないし、
どうしていいか…」
ガックリと項垂れ、泣きそうな顔になっている宗一の手を
森永は気が付いたら握っていました。
「俺、一人暮らしだし、とりあえずうちに来てください。住むところが必要でしょう?」

今度は宗一が目をパチクリさせる番でした。
「いいのか?こんな怪しい奴…家に連れて帰って」
「困ってるんでしょう?それにここで会ったのも何かの縁です」
「じゃあ…世話になる」
「はい。俺は哲博って言います。あなたは?」
「…宗一」
「よろしくお願いしますね。宗一さん」

そんな感じで森永は宗一を帰らせないことに成功したのでした。




パラレルですが、現実の森永君もこれぐらいしそうです。
恋は盲目!
ここまでお付き合いありがとうございました。
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プロフィール

よしきち

Author:よしきち
『恋する暴君』狂いの管理人。

特に宗一兄さん萌えが末期です。
最近変態が加速してきて
人として色々とアウトです。

兄さんが好き過ぎてヤバい。
二次元逝きたい。

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